バス釣り愛好者(バッサー)に告ぐ!それ程環境破壊したいのか!

 前々からこの問題については、述べたいと思っていたが、’04.11.28付け朝日新聞に『ブラックバスの駆除を訴える写真家』として秋月岩魚さんが紹介されていたので、私も補足説明しよう。
 秋月さんは北米原産の外来魚ブラックバスの完全駆除、釣り禁止を訴え、’99年には『ブラックバスがメダカを食う』を出版している。
 そもそもブラックバスは釣り師だけでなく、釣り用品メーカーが組織的に密放流したことが疑われており、それによる被害は甚大なものがある。
 しかし、テレビ等のマスコミでバス釣りやルアーを趣味にしているいい加減なタレント達は、その被害を認めないばかりでなく、逆に河川湖沼の漁で生計を立てている漁業者達を非難したりしている。その元祖は開高健であり、糸井英里であり、アウトドアの達人を自称している清水国明である。 
 朝日新聞の記事によると、『本を出した直後、作家の故開高健氏がこよなく愛した「イワナの聖地」新潟・福島県境の奥只見湖でも、たくさんのバスが見つかった。』となんだか、開高健があたかも自然を愛していたかのような表現があるが、これは間違いです。開高健は自分が釣りを楽しむためには、密放流やっても、何やっても良いと考えていた人ですから、イワナでもバスでも何か魚が釣れれば、それでいい人でしょう。糸井も清水国明も自分達の釣りの楽しみを強調しこそすれ、環境の事を考える頭脳は持ち合わせていない。

 ところで環境省自然環境局野生生物課が『平成15年度ブラックバス・ブルーギルが在来生物群集及び生態系に与える影響と対策調査』と題して科学的情報の整理を行っている。それによると、影響の判明しないところもあるが、絶滅危惧種のミヤコタナゴ、シナイモツゴ、ゼニタナゴ、メダカ等が確認できなくなった事例が挙げられている。

 これらの影響は、水俣病でもそうであるが、第一線の現場労働者が何となく直感して、学術的に証明されるのは手遅れ状態になってからであることが多い。水俣病ではチッソ水俣の排水口近くに係留した漁船には、貝殻等の生物が付着しないので、チッソ水俣の排水が怪しいことは、漁民達はかなり初期から知っていたのであるが、それが裁判で証明されるには、約20年の歳月を要した。科学的とか、因果関係とか、西欧流合理主義は言うけど、東洋的直感が今後の世の中には重要な地位を占めるのではないか。
 バス・ブルーギルの影響にしても最も実感しているのは、漁民達であろう。

 私は小学生の頃から良く釣りに行った。川では遠賀川によく行ったが、その当時はフナ、鯉、ワタカ、鯰等が良く釣れた。現在では、遠賀川はバス釣りメッカになって、ちょっと竿を出しても釣れるのは、ワタカが多い。ブルーギルも釣れる。フナは釣れなくなった。魚種の変化を感じる。

 それからバッサーとかは、キャッチ・アンド・リリースとか言って、それをあたかも自然保護の如く言うが、生き物をバカにするにも程がある。釣った魚は食うべし。傷を負った魚のリリースは変な病気の蔓延を誘発し、逆に生態系の破壊を誘発する恐れがあるのではないか。

 まあ、とにかく、ルアーとかは日本には馴染まない釣りである。

 清水国明とか、似非アウトドアータレントの実態も分かった。
 彼等の罪は重い。

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